バイト

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コインランドリーからバイト先のCDショップまで10分くらいで着く。今日のバイトは19時からだったのでゆっくり行った。 CDショップに着いたのは18時48分だった。俺は自転車を2輪車専用の駐輪所に止めた。俺は自転車に鍵をして、従業員専用の入口からCDショップに入った。 「こんばんわっす!!」 俺は店の休憩所で休んでいる先輩に挨拶をした。 「おう!!今日は最後までか?」 「はい!そうっす!!」 「そうか。まぁ~頑張れよ!!」 「はい!」 ……俺はこの先輩と仲がいい。年齢は俺よりも1つ上だ。名前は鬼塚嵩(おにづかたかし)、夢は俺と同じプロのミュージシャンになることだ。 俺は従業員専用の入口の近くにある自分のロッカーを開けて、中に入っていた店専用の上着を着た。この上着は、2週間に一度洗濯している。俺はズボンの右ポケットに入れていた、ごみ袋を取り出してロッカーに入れて、ロッカーを閉めた。 そして、俺は鬼塚さんの向かい側の椅子に座ってた。 「なぁ~まさお!今日、バイト終わりに一曲歌ってくれねぇか?」 「い…いいっすけど、どうしてまた?」 「今日は……お前の歌が聞きたいんだ…。いいだろう?」 鬼塚さんはいつもと雰囲気が違った。 「……はい…リクエストは?」 「また、お前がバイト終わって俺が来た時に言うから!」 「わ…わかりました」 俺は鬼塚さんが俺に何を歌わすのか気になった。 暫くして、店舗内に通じるドアが開いた。 ぎー 「あ!!おつかれっす!!」 平は俺と鬼塚さんを見て挨拶した。 「今日の19時からは小林さんだったんすか!!」 「そうだ!」 ……平清武(たいらきよたけ)、俺よりも2つ下のはたち。夢はプロのバイク乗りになることらしい。 平は鬼塚さんの隣に座った。 「今日は客少ないから、楽っすよ!!ねぇ~鬼塚さん?」 「そうだな!」 「そうなんすか!!じゃ~今日はサボれますね!!」 ハハハ 俺と鬼塚さんと平は笑った。 俺は休憩所の壁掛けの時計を見た。ちょうど19時だった。 「さて、仕事してくるか!!」 俺は立ち上がり、平が出てきたドアから店内に入った。
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