バイト

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「…なんで俺がそんな奴の相手しないといけないんすか?」 平は怒りながら言った。 「あ…悪りぃ…大事なこと言うの忘れてた……そいつ…たぶん、金持ちのボンボンだ!」 俺は本人に確認していないが、あの男が金持ちのボンボンだと確信していた。 「ほんとっすか!?」 平は食い付くように聞いてきた。……平はお金持ちが好きだからだ。 「本当だ!」 「今から行きます!!たぶん、10分くらいで着きます!」 平はコインランドリーに来る気になっていた。 「わかった!待ってるから!」 「はい!それじゃ~」 プチ ツーツー 俺は平との電話を終えると公衆電話を出て、公衆電話にもたれ掛かった。 そして、ズボンの右ポケットからタバコとライターを出して、タバコに火をつけた。 すー はぁー ……俺は空を見上げて星を見て思った。 ももこは 今、なにしているのだろう? 飯食って、テレビを見ているのか風呂に入っているのか…… それとも…… 今の俺と同じように 星空を見ながら… 俺のことを考えているのか…… 俺はいつもコインランドリーに来て、外でタバコを吸うと空を見上げて、星空を見ながらももこのことを考えていた。 ……ももこを幸せにしたいと願いながら……。
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