悲しみのプロポーズ

俺とももこ

ももことは高校1年の時に知り合った。

ももこは俺の通う高校とは別の高校に通っていた。とても頭が良い高校だ。たまたま、通りがかったライブ会場で俺たちのバンドを見て、歌を聴いてファンになった。

ももこは俺のバンドのファンになってから、月2～3回行われるライブにも来てくれていた。……会場はとてもちいさかった。ももこはいつも最前列にいて俺を見ていた。

ある日のライブ終了後、俺たちは片付けをして会場を出た。

「あ…あの…わ…わたし…あなたのファンです!!…さ…サイン下さい！」

ももこは俺の前に来て、色紙とサインペンを出した。

「いいよ！……名前は？」

「も…桃子!!石村桃子です!!」

……この後、俺はももこにサインした色紙を渡した。この時、俺は初めて、サインをした。……そして、ももこが俺の初めてのファンであり、これがももこと初めて会った時だ。

それから、ライブ終わりにももこと飯を食ったりして、仲良くなっていった。そして、高校2年の時に俺はももこに告白した。

「…はい…私もこばやしくんが好きです!!」

この時は本当に幸せだった。