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第4話
くちびるを落とされたやわらかい感覚が、おでこにはっきりと残っている。
寝ぼけているとはいえ、ソファの上で、僕は呆然だ。
岡野(熱い……)
それに抱きすくめられてるせいか、ひどく熱を感じて、息があがってきた。
岡野「なっ、なにしてるんですか?」
ばんばんと背中を叩いて、僕は喜多嶋社長の腕から逃れようとバタつく。
喜多嶋「ん?あー、ヒロ……?」
ようやく目を覚ましたらしい社長が、腕をゆるめた。
岡野「わーっ!!」
あわてて、そこから逃れる。
あんまり急いで逃げたせいでバランスを崩し、床に尻もちをついてしまった。
喜多嶋「なにやってんだ?」
喜多嶋社長がベッドから立ちあがって僕を見下ろす。
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