第8話

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呼びだされたのはオフィスビルの屋上??。 ぶわっと風が強い。 岡野(なんでこんなところ?) きょろきょろ見回すと、屋上には先に葛原さんが来ていた。 葛原「来たな」 岸「連れて来た」 岡野「あの……なにか……」 岸「事態が悪化してる。どうしたんだ?」 冷淡につきつめられ、視線をさまよわす。 岡野「あの……独身寮に行くことになって……」 葛原「なんで?」 葛原さんが声をあげた。 岡野「な、なんでと言われても、社長からそうするようにって……」 岸「あー、そんなのは、額面通りに受け取ったらダメなんだよ」 岸さんが、自分のきれいな前髪をくしゃくしゃっと手で混ぜた。 外だと色素の薄い髪が日に透けて、よけいきれい……。 岡野(って、見惚れてる場合じゃない) 葛原「話しあえ」 岡野「話し合いました!でも、ダメなんです。僕が……僕が気持ち悪いから……」 尻すぼみに言うと、ふたりが顔を見合わせる。 岸「それは誤解だと思うけどな」 岡野「えっ……」 葛原「あれは、どう見たって、社長が岡野を大事にしたいがゆえの、ねじれた愛情だろ?」 岸「だから、もう一度話しあえ。じゃないと、最終兵器を送りこむぞ」 岡野「……っ!!」 結局、それで解放してもらえた。 岡野(最終兵器って……??) でも、すぐにその意味を知る--。
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