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風邪をひくといけないからって、ヤマ兄の身体をいたわる振りをして、我慢した。
だって、明日は大切な日。
我慢した分、くっつきたいという変態レベルの高まりをどうにか堪えるのに必死だった。
ベランダから降る雪を見て、明日の足を止めないといいな、と願うばかりで。
深夜はもうすでに一時を過ぎる。
ヤマ兄の部屋のカーテンの隙間から漏れる灯りに笑みが零れて嬉しかった。
もう、切なくならなくてすむんだもん。
うん。とりあえず、という言葉がまだ心に結ばれてはいるけれど。
今だけは、それだけ噛みしめたい。
どんな答えに辿り着こうと、揺るがない気持ちになっているかどうかは、これからのあたし次第。
目の前に差し出されたカード。なにを引いて行くんだろう。
それは、どんなこれからの日々に繋がっていくんだろう。
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