降り積もる思い。

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「ん?」 だけど、「寝れる」と言てみた。 「そっか」 「ヤマ兄……」 「さっきの電話心配してんの?」 「え?」 「なに話してたかって」 さっき聞き流したくせに。的を得ているようでどこか外れている気持ちになる。どっちにしろ、気になるから頷いた。 「付き合ったのかって訊かれた」 「やっぱり」 どこか面白がってたもんな。夕方のヤマ兄宛のふざけた声はそんな感じだったのだ。 「だから、うんって言っておいた」 それは、それは、とてもあっさりした返事。 だけど、「なんか緊張した」と笑うから、ああ。そんなこと考えてたんだって、またひとつ気づいた。
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