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ポチャ
排水溝に最中が落ちてしまった。
「あ~!!」
俺は排水溝に向かって叫んだ。
そして、物凄い嫌悪で愛を見て
「何するんだよ!あれはな……」
物凄い勢いで愛に詰め寄り、両腕を掴んで怒った。
「ごめん。だって、……」
愛は泣きそうだった。いつもの俺なら泣き出しそうな愛を見ると、怒るのはやめるけど、今日はやめなかった。千載一遇のチャンスを台無しにしたからだ。
「だいたい、愛は……」
「………」
「ち…遅刻するからさきに行くね!!」
そう言うと夏焼さんは、須賀屋と行ってしまった。
俺はその事に気づかないくらい愛に怒っていた。
「ふ、二人行ったよ。……本当にごめんなさい。怒ってる?怒ってるよね?」
「……当たり前!」
「愛、弁償するから……」
愛は俺の怒りを治めようと必死だった。それと、俺に嫌われたくないように見えた。
「……あの最中はもうない!!」
俺は半ギレでそう言うと愛を置いて学校へ行った。
それから学校にいても、家に帰っても愛に対する怒りは治まらなかった。それと、須賀屋に「あの最中なんだったの?」ってしつこく聞かれていた。
そして、次の日の朝が来た。
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