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「七海、おまえにもう一度――… キスしたい」
「んー…?」
最後の方、何て言ったんだろ…?
それにしても、
酔ってるからだろうか?
あたしに問いかけるこの声は
脳内をぐちゃぐちゃに溶かすような甘い声…で。
何度も聞きたい、何度も呼ばれたい、って思う。
「七海―――… いい?」
いいって、何が?
何のこと?
ああ、わかった。
『水は、もういいのか?』って聞いてるんだ。
あたしのカラダは水を欲していたので、
自分に都合のいいように解釈をし、
「ちょう…だい、もっと。 もっと―――…」
返事をした。
「……?」
あ…れ?
後ろでとめていたバレッタがとられたみたい。
そして、どこかに置いたのだろう。
カチャンッと音が聞こえた。
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