*プロローグ*

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「ふ、ふるたにく…!」 「ドンドンゴトンゴトン」 私達を引き裂くように、電車がホームで止まる。 私達を引き裂くように、電車から降りる人。 「古谷くん!!!古谷くん!!!」 私の叫び声は、沢山の雑音でかき消されてゆく。 「古谷くん!!!!!!」 最後の叫びも結局は、空気に溶け込んで古谷くんには届かない。 (………なんで…) ずっと会いたかった。 ずっと待ってた。 「……古谷くん………」 蚊の鳴くような小さな私の声は、きっと古谷くんには届かないだろう。
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