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「・・・・め・・さ・」
「・・・・・さま」
「・・・ひめさま!!」
「う~~・・ん。・・・なに、ミエル」
「姫様!いい加減起きてくださいませんか。みな姫様をお待ちしていますよ」
そこには艶やかな黒髪の、はたまた誰もが羨むような透き通る肌をしたまだ幼さの残る青年がその美しい顔に劣らない繊細に銀の装飾で飾られた燕尾服を着て眉根をよせて困惑したような、また呆れたように立っていた
「え・・・・あっ!!そうだった!!今何時?なんで起こしてくれなかったのよミエル!!」ガバッ
「どっどうしよう?・・何からすれば!?えーとえーとっ」
「・・・姫様落ち着いてください。まずそのいかにも寝起きの顔と髪をどうにかしましょう。ドレスはもうこちらで用意いたしました。もう時間がありませんのであれがいいだの、こっちは嫌だのとかいうお言葉は引き受けませんからね。」
「さすが私のミエル!完璧だわ!言わない言わないから早く手伝って!」
「かしこまりました。では姫様さっそくこちらのドレスに着替えて頂いて、僭越ながら私が姫様のメイクとセットを致します」
「りょーかい。これ着ればいいのね、ミエル後ろ向いてて。メイクと髪は仕方ないわね。メイド達はお客様のいるホールのほうに出張らってるし、ミエルのはいつでも完璧だもの、文句の言いようがないわ」
「お褒め頂き光栄です。では早速準備を。先ほどからお客様方が姫様のお姿を心待ちにしておりますよ。
なんといえ今日は姫様の十六回目の”誕生パーティー”なのですから」
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