IIXI

7/11
前へ
/397ページ
次へ
「徹くんは どこか具合が悪かったんですか?」 徹の父親は 冷めたコーヒーを飲みながら 手を止めて少し間を空けてから答えた。 「いや、風邪をこじらして」 徹は、やっぱり あの玩具を持っていた。 栄作は あの玩具を、栄作の父親を殺した犯人から貰ったって言っていた。 つまり、 徹は あの玩具を栄作の父親を殺した犯人に渡した事になる。 あの玩具は 誰かを殺せば自分の元から離れる。 徹も 誰かを殺したって事だ。 いったい徹は誰を殺したんだ。 「リク 今日はこれで失礼しよう」 俺はがそう言って 立ち上がった。 「ただいま!!」 玄関から大きな声がした。 俺たちは、顔を見合わせた。
/397ページ

最初のコメントを投稿しよう!

375人が本棚に入れています
本棚に追加