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俺は今、樹海に来ている。
目的はただ一つ。
【迅竜】の号を持つ漆黒の飛竜の捕獲。
なのだが…
「ここはどこだ?」
俺の名はアーヴィス・ウォン。
あえて認めよう。迷子であると。
静寂に包まれた樹海の中心にそびえ立つ大樹の、かなり上の方にいるのはわかってる。のだが、いかんせん降り方がわからないので立ち往生している。
「ここから飛び降りるしかないか」
ポッカリ空いた空洞の淵に立つ。
前に一度、下から見上げた事があるので知っている。この穴は地上まで続く穴だ。
確か、ここからしか下に降りる方法は無い。
「…ふぅ。行くか!」
四の五の言ってる時間がもったいない。
俺は底の見えない奈落に身を投じた。
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