墜落

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◆ 苦い煙草の香り。 それに負けない酒の匂い。 固いベッドに座った タカヤの脚の間で 私は黙々と 口と手を動かしていた。 思考を止めて 五感を断ち切って 機械的に奉仕する。 頭上でチッと 舌打ちがしたあと 突然髪を強く引かれ 呻き声が漏れた。 「ちゃんとやれ」 やる気あんのかてめぇ。 そう凄まれたけど やる気なんてあるわけがない。 無理矢理やらされてるのに。 誰が好き好んで こんなもの咥えるか。
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