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【壱、市井 鈴子】
「何、ここ…。気味悪い。一体何の冗談だって言うの」
薄暗い照明が6畳ワンルームの室内を照らしている。
窓一つない無機質な部屋にはシンプルなベッドと机とソファがあり、机の上にはタブレット型端末と一冊のノートにペンがあった。
市井 鈴子(いちい すずこ)は綺麗に寝かせられていたベッドから起き上がりドアノブを握ったが開かない事に気づき、部屋を見渡す。
「…この磨り硝子の向こうはトイレとバス、か。なら、もう怪しいのは机の上の物だけじゃない」
微かに震える手を握り、ノートをゆっくり開く。
「…【本日午前9時より人狼ゲームを開始いたします。生き残りたいのならゲームに勝利してください__】」
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