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「いるけど、それがどうしたの」
「そいつ、さっきこの教室に来たんだけど。お前を探して。あいつが来た瞬間女子が舞い上がってさぁ、すげぇ人気なんだな」
えっ、僕を探して!?
やっぱり……徹は何か企んでる。
学校全体にバラしても、徹には何のメリットもない。
あの冷徹な徹……徹って名前は「冷徹」から来てるんだよ、きっと(意味不明)
その冷たくて無表情な徹のことだから、僕の秘密をネタに脅して、お金を取ろうとでも思ってるんだろうか。
どうしよう。
だらだらと冷や汗が出てきた。
後輩に恐喝されるなんて悔しい……でも逆らったら怖いし。
うあああ……僕は内心泣き叫びたい気持ちだったけど、ここで下手に落ち込んで祐介に詳しい事情を聞かれたらマズイ。
僕の秘密についても言及されることは必至だ、それだけは避けなければ。
なんとか冷静な顔を装って、
「そっか、ありがとう。サッカー部の用事かな。後で会いに行ってみるよ」
と返事しておいた。
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