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……え?
反則だ!
だけど、試合はそのまま続行されている。
審判は何も言わない。
体格の良い3人が僕を取り囲んで、1人が足を引っ掛ける。
そうすることによって、審判の目を誤魔化したんだろうか。
そんな……。
僕は呆気に取られて、その場から動けずにいた。
「楠木ー!交代だ、交代!」
顧問の声がまるで遠くで聞こえているかのようだった。
僕は、失敗してしまった……。
悔し涙も何も出ない。
だって、僕は悪くないんだ。
あんな反則技使う方が悪いよ。
でも今日のことで完全にまた後輩になめられた。
それに、顧問ももう僕を補欠1にはしないだろう。
あーあ、やっぱりサッカーなんて向いてなかったんだよな。
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