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「ここって……ホモのコーナーですか?先輩、まさかそっちだったんスか」
徹は俯く僕の頭の上で冷やかな声を浴びせる。
でも、もう何もかも終わりだけど、終わりだけど、なんとかこの誤解だけは解かなきゃ。
「ちっ、違うよ。これだけは信じてほしいんだけど、僕、ホモじゃないんだ。僕は……腐男子って言って、その、男性同士の恋愛、とか、見るのが……好きっていうか……。だから、その、僕自身は男性に興味があるとかそういうんじゃなくて……普通に女の子が好きだし」
もう泣きたい。もう泣いてる。
僕は恥ずかしいのと悔しいのとが一気に押し寄せた。
別に、好きなことなんだから恥じることは無いって、理性ではそう思うけどやっぱり皆にこのことがバレたら、多分僕の学校生活は終わるだろうし。
そもそも腐男子=ホモじゃないのに、そういう風に思われちゃうもんなぁ。
徹の返答を待っているが、一向に徹は何も言わない。
だから、僕は恐る恐る徹の顔を見ようと顔を上げた。
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