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「おいっ!!やめろよ!!その子は何も悪くねぇだろーが!!!」
「じゃあ金出せよ!知ってんだよ、俺らは・・・そこの女がこの国(サンドラ王国)の王族だってことはよぉ・・・」
「えっ!!??な、何で・・・・!?」
「おいおい、マジかよ・・・ここら辺のヤツらは全部知ってるぜ?」
「おかーさぁん、たすけてぇ・・・・」
これはかなりヤバい状況になった・・・リンは人質、サンドラさんは王族だってことがばれていたし、おまけに俺らは体力的にも、もう限界が来てる・・・
どうすればいい・・・考えろ、アリババ!!!・・・
「・・・」 ((ズゴッ
床が壊れる音がした。これはもしや・・・ 俺の予想は的中、モルジアナが怒っている。 モルジアナが怒ると、床がどんなに丈夫な大理石だとしても簡単に床に穴をあけることができる。
「・・・リンさんを、返してくれませんか・・・?」
「あぁ!?もっと大きい声で言ってくれねーと、わかんねぇなぁ・・・」
「リンさんを・・・・返してください!!」
「おねーちゃん・・・」
モルジアナは大柄な男の前に立つと、たやすく店の外へ投げ飛ばした。
「ダンジェ!大丈夫か!?アンタ、よくもダンジェを・・・!!フン、こっちには”魔法道具”があるんだよ!!」
「そんなもの、私には通用しませんよ。私は戦闘民族『ファナリス』の末裔ですから。」
「ファ、ファナリス!?ア、アンタがファナリスだって!!??」
小柄な女は腰を抜かして、動けなくなっていた。
「おねーちゃん!ありがとぉ!!」
「よしよし、怪我はない?」
モルジアナはリンの頭を撫でると、二人組の前に立った。
「あなたたちは、何者ですか・・・?」
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