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「アラジーーンッ!早くこっちにこいよー!」
「待っておくれよ、アリババくーんっ!」
俺はアリババ・サルージャ、小さいほうがアラジンっていう俺の大親友だ!アラジンは、”創世の魔法使い・マギ”らしいんだ。
「アリババさん、目的地はもう少しのようですよ。」
この赤い髪の子は、モルジアナ。昔は奴隷だったんだけど、俺とアラジンで解放してあげたんだ。実は、モルジアナはあの”戦闘民族ファナリス”の末裔なのだ。ちなみに俺は、この二人に比べたら、あまりすごい存在ではない。第7迷宮『アモン』を攻略した、バルバット王国第3皇子ってだけだ。
「アリババ君、どこに向かって何を言ってるの??」
「へっ?あぁ、いやいや、何にもねーよっ!さっ、速く進もうぜ~」
「目的地まで、この道をまっすぐ進めば、すぐたどり着くはずですが・・・」
「あっ、見えたよ、アリババ君、モルさん!!あれかい??」
「っ!!おぉ~~~!!!」
「っ!す、すごい、ですね・・・」
ここが、俺たちが目指していた・・・レーム帝国・・・!!
もうすぐだ、もうすぐ俺の力を見極めることができる・・・!!
俺は一人興奮していた。
「よぉぉぉしっ!アラジン、モルジアナ、行くぜっ!」
俺はドンドン進む。 と、ドンッ
「痛ってぇ!!アラジン、何すんだよ!」
俺の足をかけたのは、アラジンだ。
「だってアリババ君、僕ら何も準備してないじゃないか。」
「そうですね、もしもレーム帝国に入れたとして、そう簡単に私たちを受け入れてくれる人たちは少ないでしょう。今日は野宿と考えたほうがいいのでは・・・」
みんな、冷静すぎる・・・なぜそんなに冷静でいられるんだ??もうすぐそこに、レーム帝国があるっていうのに!
でも、2人の言うことのほうが正しいか・・・
「そ、そうだな・・・じゃあ、準備してから行こうか・・・」
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