エピローグ

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3人で作ったお弁当とビニールシートが入ったバックを持つ。玄関に行くと美織が 「春生にピーマンの肉詰め焼いたの私って言っておいてね」 「うん」 パタパタと足音がすると「いってらっしゃい。気をつけてね」とママも玄関まで見送ってくれた。 風が少し強いようだけど、気温も高く行楽日和だ。 ふと携帯が鳴って見ると、須長くんからメールが届いていた。 『今日、バイト?』 『今日、休みなんだ』 『そっか。買いに行こうかと思ってたんだけど、また今度にしようかな。次、いついる?』 『明日、いるよ! でも宏くん、甘いの好きじゃないんじゃなかったけ?』 『柚月のバイト先の話したら、母さんが食べたいって言ってたからさ。柚月にも会いたいらしいから、いるときに行こうと思って』 優しい気持ちになり、メールの文章をしばらく眺めていた。 『私もおばさんに会いたいな。楽しみに待ってるね』 と返信した。
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