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気が付いたら、俺は白い部屋に寝転がっていた。
どこまでも続く白色。
正直、目がチカチカする。
絶対これ塗装したやつアホだな、とか思ってたら目の前がゆらゆらと揺れ始めた。
何コレ気持ち悪い。
何か蛆虫みたい、蛆虫見たことないけど。
そして徐々に揺れが酷くなっていき―――
「やっはろー!」
アホ毛の生えたアホそうなアホ女が出てきた。
「ちょっ!アホアホ言い過ぎじゃない!?」
「全然?」
と、声を出そうとしたが、何故か声は出ず、空気は振動もしなかった。
「あ、喋ろうとしても無理だよ。だって――
君、死んで魂だけだもん」
…………
は?
「これマジだよ、マジの現実」
嘘こけ、どうせ後ろ手に“ドッキリ大成功!!”の看板でも持ってんだろ。
「持ってないよそんなの、ほら」
女は、両手をヒラヒラさせて、何も持ってないことをアピールする。
いや、それにしても死んでるとか意味不だから。
つか死んでんなら、何でこうやって喋れてんだよアホ。
「ん?そりゃ私が魂が勝手に逝かないように、保護してるんだよ」
………
そこまで言われて、ようやく俺は状況を把握した。
身体が妙な浮遊感に包まれてる。
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