第一話【非常識的な転生】

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視点を女から下に移す。 ……おかしいな、いつもは見える足が見えないよ。 今度は手を見てみようとするが、 まず前提として手が見えかった。 「あー、身体を確認しようとしても無駄だよ。消えちゃってるし」 ……やっぱり、本当に死んだのか? 「せーかいっ!やっと信じてくれたねぇ」 女は着ていた服の胸ポケットから、一枚のカードを取り出し俺に見せた。 「第零特級神、リリーナだよ。よろしくねっ!」 そのときばかりは、俺にはそいつの顔が悪魔みたいに見えた。 「さて、と。何から答えてほしい?君の疑問はとりあえず全部答えられると思うよ」 非常に困惑していた。 いきなり死んだと言われても、そんな実感が沸くはずがないだろう。 俺はついさっきまで普通の学生だったのだ。 しかし、疑問は解消せざるを得まい。 これからどうするのか、そんなこともまだわかってはいないのだから。 ……とりあえず、何で俺が死んだかを教えてくれ。 「わかったよー、それじゃこれを見て」 リリーナが空中に手を翳すと、そこにディスプレイみたいなものが浮かび上がった。 そして、そこにはある光景が映されていた。 それは――― 「死因は…まぁ、通り魔に包丁で刺されたことだね。後ろから無防備なところを刺されたんだ。即死だよ」
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