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意識が覚醒して視覚を奪取すると、そこは謎の部屋だった。
ひたすらデカい円柱みたいなところで、どこか遺跡みたいな雰囲気が感じられる。
壁には7つの閉じられた扉があり、それぞれ
霊
龍
機
獣
魔
神
人
の文字が描かれていた。
そして、地面には血のように赤い宝石が埋め込まれて――
“やっト俺の相棒がキタか”
耳を疑った。
自分しかいないであろうこの部屋に、明らかに自分の声とは異なる声が聞こえたのだから。
――誰だッ!
“それハこっちの台詞だァ、勝手に入りヤガって…名前くらい教えナ”
俺…?俺は………
一ツ橋、一ツ橋夜宵だ。
名前を教えた瞬間、宝石が輝きだし部屋に紅い光が充満してゆく。
っつ!まぶし!
“……契約完了っト。俺の名前は【月紅】ダ。よろシくなァ”
その言葉に返答する前に、俺は余りの眩しさに目を完全に閉じ―――
「ねぇ、大丈夫?」
次開けたら、リリーナの顔が近くにあった。
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