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《あれ、そうなの? てっきり僕は向こうの世界の方が好きだったって言うかと思ったけど》
「少なくともこのくそったれた世界よりは好きだ」
普通男だったらこういう剣と魔法の世界にあこがれる、という奴もいるだろう。
だが俺は現実主義者だし、そこまで不幸な人生を歩んできたわけじゃない、初体験も済ませてるしな。
《まあまあ、そんな悲しいこといわないで、どうがんばったってこの世界で生きていくしかないんだから、ちょっとはこの世界をエンジョイしよ?》
「うるさい、黙れ、エンジョイする余裕なんかあるか」
一体これから何十年ここですごす事になると思ってんだ、エンジョイする前に適応しちまうわ。
つうか、随分この人間は軽いノリでエンジョイなどといってくれるが、俺死んでここに来てるんだよなぁ、クソ、死ねばいいのに。
《その様子だと大丈夫そうだね、うまく順応しそうだ》
しかもなんかこっちはこっちで勝手に結論つけて終わらそうとしてるし。
《それじゃ、またね「待て」何?》
俺はとりあえずこれだけは聞いておこうと思っていた事を聞いた。
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