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「それはすごい! よかったじゃないですか。これでイオンに行けますね」
「自転車ってのはコツさえつかめればどうってことない……って、そっちを評価してどうする。……ま、田仲家については慎重に調査して、そのうち真実が判明すると思うが……」
「あ、そうだ……」
ルケルケ・7・トーは思い出した。
マシン合成マシンで、タローの次元振動柵を電池からコンセント電源にするための器具を作るんだったと、思い出した。
「これで、タローが逃げ出すことはなくなりますよ」
できあがった器具をコンセントに差し込み、スイッチを入れた途端、部屋が真っ暗になった。
「どうした?」
ガニガニ・9・ボーテが驚く。
闇の中で、ルケルケ・7・トーが情けない声で言った。
「ブレーカーが下りてしまったようですう」
タローをめぐる騒動は、まだまだ続きそうである。
〈つづく〉
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