その名はタロー

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 ルケルケ・7・トーはマシン合成マシンのスイッチを入れると、仕様を入力する。 「異次元反応を無力化する機械」  しばらく待つと、機械からガコンガコンガコンという音がしだした。機械が機械を作り始めたのだ。  ガコンガコンガコン!  バキバキバキ!  メリメリメリ!  オエーオエーオエエー!  チーン。  できた。  フタが開いて、できたばかりの機械が湯気をたてながら出てきた。それは500円硬貨の形をしていた。 「小さ!」  なんでこんな形になったのか納得できないが、まだ無難な形状の製品を作ってくれたので良しとしよう。  ルケルケ・7・トーは、それを手にとると、玄関から外に出た。
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