第4話 すれちがう恋と、夢

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***** 「……あの話、決めてくれた?」 「ごめん、まだ……。」 「ハァ、男だったらもっと潔く決めなさいよ!」 数日後、いつものカフェに呼び出された。 決心をつけられないでいる俺に、梅からのキツイ言葉が浴びせられる。 眉間にしわを寄せた彼女からの、溜息交じりのひとこと。 「こんなんだったら……聖のことなんて、放っておくんだった。」 「……。」 「本当はさ……私が行きたかったんだよ。本店に。」 「え……?」 それは初耳だったけれども、確かに不自然に思っていた点だった。 野心家の梅ならば、俺に話を譲ることなどせずに、自分から進んでその道を選んだはずなのにと。 彼女は、そういう積極的な行動力を持っている人だから。 しかしその反面、冷静な考えを持っている人でもある。 「でも……今の私じゃ、まだ無理だと思う。」 「そんなことないだろ。」 「そんなことあるよ。自分の実力は、自分がいちばんわかってるつもり。それに、今の店でも学びたいことが、まだ沢山あるし。」 .
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