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「こんにちは、一ノ瀬さん。」
「あ……どうも、御無沙汰しています。」
パパとこっちに来たことは話していたけれど、まさか一緒に来店するとは思っていなかったらしく、戸惑っている様子のコウちゃん。
そんなに焦らなくても、うちのパパは優しいのに……。
「そういえば、こちらに来られていたんですよね。前に妻から聞きました。」
「はい。こちらの店で、色々と御世話になっています。」
かなり、不思議な感じだ。
パパとコウちゃんが普通に会話をしている。
珍しいツーショットの行方が、わたし自身も気になるところだ。
「すいません。お仕事中だったでしょう?」
「いいえ。今から休憩時間なので、大丈夫です。」
「そうですか……。じゃあ、琴羽のこと少し頼めますか?」
「え……?」
しかし、パパの予期せぬ発言に、わたしとコウちゃんは一瞬にして言葉を失う。
社交辞令的な挨拶をして終了だとばかり思っていたので、ふたりで目配せをした。
そんなわたしたちを見て、パパは小さく笑った。
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