第4話 すれちがう恋と、夢

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第4話 すれちがう恋と、夢

. 「おはようございますー!」 朝10時ごろ、店先から聞こえてくる明るい声。 店内を掃除していた母さんと、笑顔で話している琴ちゃんの顔が厨房から見えた。 「おはよう、今年最後の営業日まで来てもらって御免なさいね。琴ちゃんがいると、お客さんの数も増えるからついついね。」 「いいえ。暇にしていたんで、大歓迎です! あ、私も掃除手伝いますっ!!」 そう言いながら、まずは上着と鞄を置きに裏へとやってくる。 そのタイミングを見計らって、俺は厨房から顔を出した。 ちょうどやってきた琴ちゃんと、見事に顔を合わせる。 「あ……コウちゃん。」 「おはよう。」 「……おはよう、ゴザイマス。」 やっぱり……様子がおかしい。 いつもなら、もっと元気に接してきてくれるし。 それ以前に、敬語なんて全く使わないのに。 妙な距離を感じる。 原因はやはり、梅のことだろうか……。 となると、琴ちゃんはやっぱり……。 「あのさ、昨日の……」 「え……?」 「あ、マカロン……凄く美味しかったよ。綺麗な形だったし。」 .
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