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わたしが十五歳だった頃を描写する。君達が十五歳だった時にはなにをしていた。青春か、反抗か、それとも特になにもなかったか?
わたしが十五歳の頃、馬鹿で無知で騙されたり、どうしても無力だった。それは嘆かわしいものだ。実に嘆かわしい。無力故になにも出来ず悔しがったものだ。それを忘れず殺意と敵意を持って今は市街地を歩いている所だ。
人混みの喧騒に鬱屈としているのではない。人混みに殺意と敵意を向けているからでもない。無力だったあの頃のわたしは誓っている。無力ではない時に借りは返す。誓い、それから十五年間捏ね過ぎがちがちになった殺意と敵意を沈黙から解き放ちたくてうずうずしている位だ。決して喜ばしくはないだろうが、まあ聞いてくれ。
身勝手さと理不尽さと、言い知れぬ陰謀も馬鹿馬鹿しく無関係なんだと思い違いしたり、そんな露払いすらされぬわたしの微量な宣言や見解や、幼さや未熟さ、未成熟な価値観を鼻で笑われた十五歳のあの頃。変容して、何時も変化して、確信も確証もないのに断定して生きていたので見苦しいのかも知れない。
一応言うなら、誰の仕業か、誰が悪で正義か、今のわたしにもとんと分からない。今のわたしが知っている事を交えて、補い振り返ろう。
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