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やはり都に住んでいる官吏の下人というのは、政治に明るいのであろうか。
地方の村からすれば、都に近いほうである遊郭は栄えているように思われるが、シノは無知な自分が田舎者に思えていささか恥ずかしくなった。
「では、刑部長官様もお忙しくなるのですか?」
「勿論そうよ」
「へえ……」
綾が身籠ったというのに、刑部長官が忙しいとなれば、綾はどうなるのだろうと、ふと思った。
「では、治部もお忙しくなるのですか?」
シノは侮られぬよう自分が存じている治部という名を口にしたばかりに過ぎぬ。
都季もしばしの間、偉進の訪れがない日々を送るのであろうかと考えていると、宗蘭は辟易した顔で口を開いた。
「当たり前よ。治部は左議派じゃないの。第一皇子様を推してたくせに、快復の見込みがないと判った途端、左議様は第三皇子様の元へ足しげく通いはじめたのですって。第三皇子様を推すためとしか思えないでしょ?」
「え……うん」
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