休みが大好き

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俺は休みが大好きである。 まぁ、大概の人もそうだろう。 なぜそんな事を改めて告白するのかと言うと、どうやら俺は普通の人よりも相当好きみたいなのだ。 休みの前日はとても元気がいい。 しかたがない、身も心も異常に軽いのだ。 いつもよりも機敏に動き、いつもにも増して饒舌になる。 あきらかにいつもと違う様子を同僚達にもからかわれてしまう。 いや、時にはウザがられてしまう。 みんな ごめんね。 しかたがない、嬉しいのだから。 普段は仕事から帰ってきても 「何時には寝るから飯は何時に食って、風呂は何時に入って、あれ?今日は洗濯か?あ~米研がなきゃ」 と、それはもう大変なのである。 そして、それらから全て開放されるのが休みの前日なのだ。 眠くなるまで深酒しようが、明るくなるまでファイナルファンタジー6をやろうが、のぉんびり長風呂しようが、延々と古本屋で立ち読みしようが、あてもなく車を走らせようが自由なのだ! 素晴らしい! 俺はこの時間を手に入れるために日々仕事をしているのだ! そう、この瞬間のために… あれ? 俺が好きなのは休みではなくて、休みの前日なのか?
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