2人が本棚に入れています
本棚に追加
この人はどうやら頭がお花畑のようだ。天然などというレベルの話ではない。お花畑なのだ。
「あの、ね、そういうのは、もっとね、好きな人とだね、経験を重ねてだね」
オレが偉そうなこと言える口ではないが、エリスのいうことは確実におかしい。
「ということは、ダメ……なのですね……わたくしふられたのですね……」
エリスの目が充血していく。泣く。これ、絶対泣く。
「ふええええん」
バァン!足元に火花が散る。
「あっぶねぇ!やめろよ!」
「やめろよ?誰に口をきいているのだ」
車を連れてタキシードが返ってきた。ん?車を連れて?
そうだ、運転手に銃口をつきつけ、車を連れてきたのだ。
……と、あるものがオレの目に飛び込んだ。タキシードの胸が膨らんでいるのだ。まさか……とは思うが。
「え、エリス?」
「ぐすん……ふえ?」
「あのタキシードの方って、女性?」
「ええ!?どうして陽子さんが女性だと気づいたんですかーっ!?!?」
「ええ!?声でか!」
タキシードを見ると、なぜかもじもじしている。いったいなんなんだ!
都会ってこんなにディズ〇ーラン〇みたいな場所だとは思わなかった!
なんだよ、この急展開!?ベタだな……
最初のコメントを投稿しよう!