第2話 こんな姉妹はベタじゃない

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 身長は平均的だが、強気な態度はむしろ幼さを感じさせる。 「えっと、どちら様?」  オレは恐る恐る尋ねる。星座した彼女は、鋭い目をオレに向ける。  なんで睨まれてるんだ!? 「名乗るときは自分から名乗るもんじゃないの?バカなの?」 「へぇ、へぇ、バカですよ……」  オレはため息をつく。その態度が気に入らなかったようだ。 「あんた、その態度はなんなのよ!せっかく入学式に来なかったから、今日もらった書類とか届けに来てあげたのよ!?感謝しなさいよ!崇めなさいよ!」 「おお、神よ……」  言われた通り崇めてみる。  お、オレは何をしているんだ、完全に彼女のペースにながされてるじゃないか。  さきほどのオレの崇め方で満足したのか、とても得意げな顔をしている。  あんなのでいいんだな。 「オレは早川風馬。そっちは?」 「あたしは高坂奈津美。あんたと同じクラスになったのよ」 「高坂さんね。なんだって、あんたがオレにプリントを?」  そう聞くと、ちょっと顔を赤らめ、うつむいた。 「そ、そんなことどうだっていいじゃない!」  どうだっていいといえばいいが……。  ふと外を見る。もう夕方だ。赤い風日が差し込む。火照った彼女の顔を夕日が照らす。  丹精な顔立ちに陰影ができ、より表情に深みが生まれる。
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