2人が本棚に入れています
本棚に追加
性格はともあれ、とてもきれいだ。
つい、見とれていると。
「あんた、今あたしのこと見てエッチなこと考えてたでしょ」
「あんだって!?」
両手で胸を隠すような姿勢を取る。
どうやら、大きな誤解を生んだようだ。
誤解を生んだのはオレではない。彼女が勝手に自分で誤解を生んだのだ。
オレには関係ない。
「バカ!変態!エッチ!」
オレはそんな罵声を無視して、夕日を眺める。実にきれいだ。こうやって夕日を眺めていると、夕日にもエッチ!といわれるのか?
「聞いてるの!?スケベ!この、PEEEEEEE!」(奈津子さんがふさわしくないと判断される発言をしたため、PEEEEEEEE、でごまかさせていただきました。)
「お前それはだめだろ!!」
ついつっこんでしまった。
実にベタな、ツンデレ美少女だ。1日に2名の典型的な属性を持つ女性と出会うとは。
やはり、都会とは侮れないものである。本や漫画でよく見た展開とまったく同じなのだ。
まるで自分が登場人物になったような気分で、心地が良い。
「とにかく、プリント届けてあげたんだからね!感謝しないなさい!」
「あんたのために届けたんじゃないんだからね!とか言わないのか?」
「……何言ってんの?」
しまった、完全にひかれた。
最初のコメントを投稿しよう!