第1話 ベタが1番ベタじゃない

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「よかったぁ……」  ほっと胸をなでおろす。さて、入学式に向かわなければならない。 「では、これで!入学式に行ってまいります!」 「はい、いってらっしゃ……ううっ」  エリスが立ち上がろうとして崩れ落ちた。どうやら、オレとの接触で怪我をしてしまったようだ。 「ま、まじっすか……」  冷や汗が流れる。 「エリス様を傷つけた者への発砲は社長により許可されている。死んでもらう」 「日本の法律が許可してねぇよ!!」  バァン!銃声と同時に飛び退く。 「あぶねえ!本当に狙ったな!オラ!!」 「当たり前だ。死んでもらう」 「大変申し訳ありませんでした!責任をとって彼女を病院まで連れて行きますから!」 「ふむ……エリス様のお体のことを考えればその方がいいのかもしれん。いいだろう、だが、失敗すればその脳天に穴が開くと思え」 「思えるか!」  オレはそっとエリスに近寄り、目線を合わせる。 「エリス……先輩?病院までオレが連れて行くから、安心して」 「でも、入学式……」
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