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「入学式より、先輩の体の方が大事だしさ」
ヘタな発言は命取りだ。脳天に穴をあけられる。オレは慎重に言葉を選びながら、好青年にならなければならない。
「え、そ、それは……」
エリスの顔がぽっと赤くなる。て、照れているのか……?
「そこの方、手伝ってもらえますか?」
「車を手配してくる。エリス様を死守せよ」
死守ってなんだよ。案外、エリスのことほったらかすの平気なんだな。
「あ、あの、お名前を……」
「風馬、早川風馬だよ」
「ふーくん!」
「ふ、ふーくん!?」
ふーくんって何!?
「卒業式より、わたくしのことを選んでくださって、ありがとうございます」
「いや、卒業式よりわたくしのこと選んだっていうか……ね?」
「初めて見たときから、わたくしもふーくんのこと素敵だなって思ってました。衝突してしまったことも、もしかしたら運命なのかな……って」
「違うと思いますよ!?」
「だから、もう覚悟はできているんです。入学式の代わりに、結婚式をしましょう!」
「ふぇっ?」
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