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結愛ちゃんの家は俺の家より駅から遠く、俺は来た道を戻らなければいけなかった。
うー。
さみー。
もうネックウォーマー手放せないな。
「ただいま。」
「あぁ。おかえりなさい。あれ?さっき居なかったっけ?!」
何を言い出すんだ母さんは。
「いねぇし!!今帰ってきたばっか!!」
「あ、お兄ちゃんと間違えた!」
あははと笑っている。
大丈夫か?
俺と兄ちゃんを間違えるとか。
「遅かったねー!!」
キッチンからはカレーライスの香り。
「別にー。」
「あっそ。」
もうこの年齢になると親も心配しない。
すごくチビな母さんは、背が自分より20㎝以上高い俺の肩をポンポンと叩いた。
「おつかれ。」
笑顔がホントにちびっこみたい。
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