第3話

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カオル「何だと?」 カイト「名護、貴様俺より弱いだろう」 名護さん「馬鹿なことを言うのはやめなさい。俺は強い」 カイト「巫山戯るな!レベル1の分際で」 サクヤ「レベル1だって!?そんな低レベルで町の外をうろついていたなんて、逆に凄過ぎる」 名護さん「バレてしまっては仕方ない。そうだ。俺はレベル1。しかし心の強さは誰にも負けない」 カイト「黙れ…この世界は強者こそ全て!俺に言うことを聞かせたいなら俺よりレベルを上げてこい」 マサト「ふっ、何かと思えばそんな話か。どうでもいいじゃないか」 カイト「…」 マサト「僕は働きに見合う報酬があればいいと思っている。ちなみに僕達冒険者は猛士コミュニティの通貨『セルメダル』で給与を貰うのが典型なんだよね」 名護さん「また新しい設定か。だが生憎俺はセルメダルは持っていない」 マサト「ふーん、じゃあ何で払ってくれるのかな?」 名護さん「名護啓介オリジナルボタンコレクションだ」 マサト「…」 サクヤ「名護、それは本気で言っているのか?」 名護さん「これは俺の遊び心だ」 サクヤ「安心した」 名護さん「しかし報酬になるものがないのは確かだ…」 サクヤ「そんな…」 マサト「じゃあ、僕が君に従う道理はないわけだ。どちらにせよ待機させてもらうよ」 名護さん「パーティ崩壊の危機だ」 カイト「おい」 名護さん「誰だ?」 カイト「そこは『何だ?』だろうせめて」 名護さん「レベル1の俺に何か用か?」 カイト「猛士が運営している闘技場のことは知っているな。あそこで勝ち抜けばメダルは手に入る。レベルも上がるはずだ。勿論力なきものはすべてを奪われるがな」 名護さん「そういえば地図に書いてあったな…。ありがとう。では行ってくる」 サクヤ「大丈夫なのか?君の強さでは初戦敗退が関の山だと思うが…」 マサト「ははは、君が駆紋くんのレベルを超えるまでどれほどかかるか…気長に待たせてもらうよ」 名護さん「待ってくれるのか?パーティが解散になってもおかしくないと思うが…」 マサト「…」 サクヤ「おそらく、今後暫くは君以外が俺たちに声をかけることはないだろうからな…」 名護さん「確かに、仲介料0の訳あり戦士たちを雇うほど仕事が巷にあるわけでもなさそうだ」 マサト「そこはモノローグっで言ってくれないかなぁ?」
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