エピローグ~あなたに溺れる

4/6
前へ
/245ページ
次へ
カーテンを閉め、2人掛けのソファーに置いた自分のバッグからスマホを取り出し、メールをチェックする。 2件の着信があった。 高田礼香。 野島歌織。 画面をなぞり、メッセージを開いた。 [奈緒子さん♪礼香です♪ おはようございます! 京都、どうですか? いい夜を過ごしたんじゃないですか? 私はオールで朝帰りでーす ねむ~ZZZ 昨夜の合コン、惨敗でした… 期待してたのにな~ なので、ユカリとクラブで踊り狂ってました(笑) 藤木さん、どうでしたか? なんて、なんの話!?(笑) 失礼しました。 まだちょっと酔っ払ってます。 それでは、よい旅を!また月曜日☆] 「…もお、礼香ちゃん、 肉食オーラ出過ぎなんだってば…」 奈緒子は壁にもたれ、絵文字をたくさん使った賑やかなメールについクスクス笑いが漏れてしまう。 次に歌織からのメールを開いた。 [奈緒子~こんな朝早くから、どうも! 今、出勤前のひと仕事、 愛犬パピーの散歩中。 こないだはチカが具合悪くて、 映画に付き合えなくてゴメン! あの日、39度まで熱が出て大変だったけど、今はすっかり元気。夏風邪だね… 昨日から学校にも行ってるよ! 映画、まだ観てないなら、今度の水曜にでも行かない? で、京都はどう? もしかして、一緒の部屋に泊まったの? 尚哉は結婚してるわけじゃないんだから、気にしないで、奪っちゃえ。 チャンスだよ! 奈緒子の恋が成就することを祈ってるよ^o^ お土産ヨロシクね♪ 歌織]
/245ページ

最初のコメントを投稿しよう!

153人が本棚に入れています
本棚に追加