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十鬼が照れながら「似合う?」と聞いてくる。
…正直似合ってるってレベルじゃない。違和感が無さすぎる。
でも、そんな事を言うのは何となく躊躇われて…。
沖「まぁまぁかな…」
十『マジ?俺、けっこう自信あんだけど』
うん、違和感ないから。
むしろ違和感が無さすぎて怖いんだけど。
とりあえず僕は十鬼と歩き始める。でも、十鬼はいつもみたいに隣を歩かず、僕の少し後ろをついて来る。
確かに女の人が後ろをついて来るのは普通だけどさ、なんだか話し難いから嫌だ。
沖「十鬼、横に来て」
十『…はい』
何で「はい」なんて可愛らしく言うのさ。そして何で頬染めてるの?
沖「十鬼…」
十『今はウチを浅葱と呼んでくだはい。ねっ…?宗次郎さん』
沖「‥‥‥」
正直僕はもう頭がおかしくなりそう。
さっきから胸がドキドキしてるんだよ。十鬼如きに。
頭では隣にいる娘が十鬼だって分かってるんだけど、勝手に心臓がドキドキしてるんだよ。
調子狂うな全く…。
それにさっきから…。
沖「後ろから知ってる気配がついてきてるんだけど…」
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