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~千雪視点~
未香ちゃんと買い物に行っていた私は、沖田さんとなぜか女装をしている十鬼さんを見つけてこっそり後を着けていた。
未「お兄ちゃんと沖田さん、何をしてるのかな?」
千「…分からない。でも、十鬼さんが女装をしてるって事は何かがあるんだよ」
未「…でもさ、千雪ちゃん。お兄ちゃんの姿、いつもと違うよね。私の目の錯覚かもしれないけど」
千「ううん、私も未香ちゃんと同じこと思ってた」
今の十鬼さんの姿にはどこか違和感がある。もちろんいつもと服装が違うのもなんだけど、なんだか根本的に違う感じがする。
なんと言うか、いつもより女らしい感じがする。
未「あっ!ふたりが店の前に止まったよ」
千「あそこは…」
どうやらふたりが立ち止まった場所は呉服屋の様だ。でも、普通の呉服屋ではない気がする。
すると未香ちゃんがポンと手を叩いた。
未「あの店、確か婚礼の時に着る着物を売ってる店だよ」
千「‥‥‥」
未「あれ?千雪ちゃん、どこ行くの?」
千「…ちょっとね」
私はフラフラとした足取りでその場を離れた。
まさか…まさかまさか…十鬼さん。
沖田さんと‥‥。
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