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「……まぁ良い。この怒りが我々の力になるのだ。邪な気持ちを常に忘れるな!」
「何かもう既に怒りが治まっている様に見えますが、気のせいですねわかります」
ルシファー様は結構切り替えが早いです。結構ポジティブですからね。
「まず、今日呼び出したのは他でもないぞ。
現在我が組織には人手が足りん。その理由は解るか?」
「あー、其れですか。
そう言えば一昨日『破壊課』の後輩が改心して、正義に目覚めてここを抜けたんですよ。そのせいで貸していた私の〇PSが借りパクされました」
「そんなエピソードはどうでもいい!」
私の悩みは一蹴されました。ひどいですね!
ちなみにヴァニッシュメントには、それぞれ所属する課が割り当てられています。役割分担しないと、悪の組織も苦しいんですよ。
書く言う私の所属は『騒動課』
争いや事件の発端となる種を蒔いたり、その騒動を大きくするのが主な仕事です。
タイミングが悪いと、発見早々正義側に見つかってボコボコにされるので、証拠を残さない様に素早くこなすのがポイント。
戦いに関してはちゃんと『戦闘課』の人がやってくれます。そっちの方が時給めっちゃ良いんですけどね。強くないと入れません。
「……今や正義側のパワーは日に日に成長していく一方だ!
挙げ句、正しい心だか何だか改心とか言う理由で悪を取り除いてウチの貴重な部下を抱き込むわ、折角闇の力を与えてやったのに『俺は自分のやりたいことをやる。どっちの味方でもない』とか暴走するわ!
しまいには謎の友情パワーで闇を払って大勝利とか!友情くらいこっちにもあるわ!!たわけ共め!!!」
「そうですね。ヴァニッシュメントの組織目標は『みんなで守ろう悪の花』略して『MMA』ですからね」
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