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そう。慈悲深いルシファー様はチームプレー主義です。なので基本は、組織の輪を大切にしておられます。
ぼっちは大嫌いだそうです。そういう過去でもあったんでしょうか?
余談ですが、私が大事にされたことは今まで一度もありません。
「とにかくだ!此処のところ世界は、我々の存在の偉大さに気付いていないのだ!
我々の苦労も!努力も!馬鹿の一つ覚えみたいに悪だ悪だとボコスカ叩き!
平和の維持もできない癖に何でも『悪のせいだ』と手のひらを返し!
闇に染まればーー」
「ルシファー様、ちょっとタンマです」
「何だ、今良いところなのに!」
「……カップ麺が飛ぶので食いながら喋るの止めてください!」
「んなっ!?貴様そんな事で俺の話を遮ったのか!!」
「クチャラー男子はモテませんよ!
あっ、ルシファー様は『男子』と言う年齢ではありませんね。失礼しましたクチャラー青年」
「貴様、この俺に向かって何と言う暴言!チキンラーメンにしてやろうか!それとも給料削減がお望みか!?」
「すんませんっしたああああああ!!!!」
今更ですが……。
ルシファー様が割り箸を割ってから今のこの瞬間まで、この方は伸びに伸びてゆるゆるになったカップラーメンを啜りながら話して居られました。
勿論その度に麺がちらほら飛び散るわ、咀嚼する音が耳障りで話に集中できないわ散々です。
しかし、ただでさえ少ない給料がカットされるのは非常に痛いです。ここは大人しく、降りかかる麺には目を瞑ります。
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