エピローグ

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6-12-129  大丈夫か、と歩きながらウィンシアが心配そうに訊いてくれる。 「…ウィンシア」 「うん?」 「実はあたし…、これまで男のひとと付き合ったことないのよ。だから…」 「いきなり大物だな」 「あたし、気づいてなかったの。これまでフェシルさまがいっぱいの気持ちを…抱えてたこと」 「長だから言えなかったんだろ」 「うん…。二人とも片思い」 「なんだそのふざけた恋愛」  そうだよね、とセリューナが笑う。  急に、笑顔を消した。 「笑ってるけどあたしだって、平気なわけじゃないよ」  ウィンシアの腕にすがりついた。 「…こわかった。入り日送りで獣に襲われて…。居城に戻ったら雄意で、フェシルさまが大事なひとたちと戦うって…、もし、もしフェシルさまに何かあったら…」 「セリューナ…」 「ごめんね…、変なこと言って」 「これからは私がいるよ。そのための護衛役だ」 「…いい。長の命令以上のことさせたら、フェシルさまに怒られる。護衛役がウィンシアじゃなくなるのあたし…いやだから」
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