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「それなら場所を考えろ。会議室が空いてる」
方向を指さし、二人が階段を降りていった。
うつむき、ウィンシアが吐息する。
「私はセリューナの護衛役を引き受けた。もう二度と長の婚約者を失うようなことはしない」
腕を組み、フェンドルバータが背中を壁につけた。
トン、と鈍い音が響く。
「俺の気持ち知ってて、そういうことするわけか」
拗ねた子供みたいな口調なのに、その瞳だけは鋭く、睨みつけてくる。
「お前は兄上しか見えてない。一族のことを考えたら、そんなことは言えないはずだ」
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