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「でもね、でもね、聞いて!!
今まであなたがお見合いしてきた人達とは
今回は何となく違う気がするの!!」
手と手を絡み合わせてうっとりとした表情で、
悦に入っている。
どうしてこう、動作に胡散臭い演技が入ってくるのよ、
うちのママは……。
「何だか運命的なものを感じる…!」
よくわかんないけど、
本人をさしおいてすんごい盛り上がりようだ。
「じゃ、ママが代わりに見合いすれば?」
「もう、何言ってるの、この子は」
私が全然話にのってきてくれないので
口をへの字にし、不満を露わにした。
「ママはね…、」
とりあえず、
ママの興奮を一時停止させる為に
みかん一房を彼女の口に放り込む。
「ママだってまだ47で若いんだし
再婚するなら反対しないよ。 職場にそんな人、いないの?」
「いません。 今のママの夢と言えば優ちゃんが…」
「わかった、わかった(もう耳タコ…)」
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