-好きになってはイケナイ-

7/43
前へ
/245ページ
次へ
タッキー……滝川先生はまだ23歳で去年この学校に新任教師としてやってきたばかり。 入学式の時に紹介された時もあたしは半分眠りこけてたからほとんど記憶に残ってなかった。 だから、初めてしっかりと彼を認識したのは1年の日本史の初授業だった。 「みんな、おはよう」 爽やかな挨拶にみんな釘付けだった。 あたしはまだ大丈夫だったけど。 黒板を見れば 滝川 翼(たきがわ つばさ) って文字が既にチョークで達筆に書かれていた。 周りを見渡せば目をハートにしそうな勢いの女子もいた。 そりゃ、まあ歳も先生の中じゃかなり近いし下手すれば兄弟に同じくらいの歳の人がいてもおかしくない。 それでも、あたしは生徒で彼は教師だったから別にあたしは特に興味はなかった。 ただ、ぼーっと先生の授業を聞いてぼーっと問題を解いて(解けてないけど)、ぼーっと眠りにつく(目が笑ってない微笑みを先生に向けられるけど)。
/245ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加