3人が本棚に入れています
本棚に追加
「あの日、目の前で死んでごめんなさい。
冬は、ゆーくんにとって、嫌な思い出しかないから、どうしても良い思い出を作りたくて、外に出たがらないゆーくんを、私は無理矢理連れ出した。」
……違う、そうじゃない。
いくら言おうとしても、身体が震え、口が開かない。
「………………。」
「ゆーくん、自分を責めないで、悪いのは私なんだから。」
駄目だ。
これ以上彼女に喋らせたら。
勇気を振り絞れ僕!!
「……違う。」
漸く出すことが出来た声は、消え入りそうだったけれど、彼女に届いてはいると思う。
「……え?」
彼女が少し、目を大きめに開いたから。
最初のコメントを投稿しよう!